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プロトピックってどうですか?

アトピーを改善していくうえで、薬との付き合い方というのは大切です。

できるだけ薬は使いたくない、

でも、現実問題、全く使わないのはいろいろな意味で難しい。

仕事行けるのか?

学校行けるのか?

この赤ら顔を人には見られたくない・・

・・・

なるべく使わずに我慢してきたけど、これ以上は無理。。

やっぱりお薬使おうか。。

ステロイドは効かなかったから今度は、プロトピックを試そうか。。

・・・

そういったタイミングで聞かれます。

「先生、プロトピックってどう思いますか?」

 

私はなるべくプロトピックは使わない方がいいと考えています。

しかし、今回は私の考えを述べるための記事ではありません。

 

「プロトピックってどんなお薬だろう?」

と思ったときに、まず自分で調べてみてください

という内容の記事です。

 

「プロトピック」と検索語句を入力したときに、以下の写真のPDFにたどり着いてほしいのです。

 

「プロトピックは良い」

「イヤイヤやっぱり良くないものよ」

どこかの誰かが言っている、こういう意見は、まずは見ないでおいて、お薬を作った会社の添付文書をしっかり読んでほしいのです。

すると、PDFには、最初に赤字で「警告」と書かれた文章が出てきます。

 

この赤字部分を抜き出してみます。

〔警告〕
⑴本剤の使用は、アトピー性皮膚炎の治療法に精通している医師のもとで行うこと。

⑵マウス塗布がん原性試験において、高い血中濃度の持続に基づくリンパ腫の増加が認められている。

また、本剤使用例において関連性は明らかではないが、リンパ腫、皮膚がんの発現が報告されている。

本剤の使用にあたっては、これらの情報を患者に対して説明し、理解したことを確認した上で使用すること。

⑶潰瘍、明らかに局面を形成している糜爛に使用する場合には、血中濃度が高くなり、腎障害等の副作用が発現する可能性があるので、あらかじめ処置を行い、潰瘍、明らかに局面を形成している糜爛の改善を確認した後、本剤の使用を開始すること。

警告(2)には、関連性が明らかでないのにリンパ腫、皮膚がんの発現が報告されている、ということをわざわざ赤字で書いて警告しているという現実があります。

プロトピックを使っている人は、知っていますか?

腎臓に負担がかかることも暗に示しています。

「使用上の注意」と併せて読むと、肝臓にも負担がかかっていることが示唆されています。当たり前ですが。

しばらく読み進めると、「副作用」という項目が出てきます。

・・・

4. 副作用
承認時までの臨床試験では、成人1,230例中819例(66. 6%)に臨床検査値異常を含む副作用が認められた。主な副作用は熱感545例(44. 3%)、疼痛290例(23. 6%)、そう痒感117例(9. 5%)、毛嚢炎77例(6. 3%)、ざ瘡48例(3. 9%)、カポジ水痘様発疹症26例(2. 1%)、単純疱疹19例(1. 5%)であった。市販後の調査では、5,383例中1,637例(30. 4%)に臨床検査値異常を含む副作用が認められた。主な副作用は疼痛750例(13. 9%)、熱感637例(11. 8%)、そう痒感182例(3. 4%)、ざ瘡118例(2. 2%)、毛嚢炎71例(1. 3%)、カポジ水痘様発疹症65例(1. 2%)、単純疱疹62例(1. 2%)であった。 (再審査結果通知:2010年10月)

・・・

何を思うかはあなた次第。

 

うちに来る人でも、薬を手放したいけど手放せない、という人は多いです。

薬に頼らざるを得ないという現実に罪悪感を抱く人がいます。

しかし、そこの問題とは別に、もっと大事な問題もはらんでいます。

大事な問題なのは、「どんな薬を使ってるのか、自分でよくわかっていない」ことと、その薬について何も調べていない人があまりにも多いことです。

 

「お薬使ってるんですね。どんなお薬ですか?」

「知りません。なんだったかな?」

こういうやり取りがよく起こります。

 

よく言われていることですが、「クスリはリスク」です。

クスリを使うことで起きる良いことと同時に、起こりうるデメリットも知っておいてほしいです。

リスクを知らずに、調べようともせずに、ただ医者から渡されたものを使うというのでは、あとになって悔やむことになります。

クスリというのは、内臓に強烈に働きかけるものだということを知っておいてください。

真赤な皮膚が、ジュクジュクの皮膚が、たった数日で、あれだけきれいな見た目に変化してしまうのが、「お薬」なのです。

その代償が全くないと思っているのですか?

打ち出の小槌じゃありません。

対価と代償は等しいのです。

 

今、どこの会社のどんな薬を使っているのか。

そしたら、その会社の名前と、使っている薬の名前を入力して検索してください。

患者用の、イラストでごまかしたような説明文書でなく、ちょっとカタメの添付文書、一見読みづらいかもしれないPDF画像を開いてみてください。

漢字の羅列、見慣れない数字、興味のない分子式、いろいろあって全部を理解するのは困難かもしれません。

でも、こういう情報に、自分の力で検索して見つけて、読んで、調べて、それから自分で判断して行動を選択してみてください。

敢えて今回は、参考ページのURLは貼り付けません。

レッツトライ!

というわけでございます。

今後も、他の何かのお薬を使うことがあるかもしれません。

そういうときのためにも一度ぜひ、検索技能をレベルアップしましょう。

今日の記事を読んで少しでも自分で調べてくれる人が増えてくれることを願っています。

 

・・・その代償が全くないと思っているのですか?・・・

なんて偉そうなことを申し上げてしまいましたが、危機感を持ってほしいという意味で、少し強い表現を使いました。

お気を悪くされましたら、すいません。