前回の記事では、アトピーに良い食事、避けた方が良いものをご紹介し、「野菜なら葉物野菜をおすすめ!」と書きました。
で、野菜にもいろいろありますが、まずお勧めしたいのは、「白菜」です。
白菜は、東洋医学には「寒熱のバランスを整える」という視点があるので、各食材についてもそういう見方をしていきます。
で、これはというと「涼性」の食材という風に分類されています。
つまり、「体を冷やす方に働きかけるよ!」という意味ですね。胃腸に作用して、消化を助けてくれるのです。
そして便通を良くしてくれる作用があります。
アトピーの人は便秘の人がとても多いです。
というわけで白菜は、このような状態を改善してくれる性質があります。
また、栄養学的にはビタミンB6が含まれています。
白菜の根に含まれているビタミンで、不足すると皮膚の炎症や口内炎、アレルギー反応を引き起こすとされています。
つまり、普段は捨てられてしまうような白菜の根っこにこそ、アレルギー解消に非常に有効なビタミンB6が含まれているという事です。
また、豚肉と白菜を組み合わせることで、ビタミンCやビタミンE、たんぱく質、鉄分と一緒に酸化を防ぎ、きれいな肌を作る効果や、抗ストレス効果、貧血防止など幅広い効果があります。
中国には「豆腐と白菜が平安を保つ」という言葉があるそうで、白菜と豆腐はバランスの取れた組み合わせで、体に良いとされています。白菜を切ると、酸化酵素が活性化しますので、なるべく切らないまま保存しておくのが良いでしょう。
こういう食材はまとめて鍋に入れて食べるのがおすすめです。
疲れていたり、症状がしんどいと作ることすらおっくうになってしまうので、そういう手間を省ける鍋はとてもおすすめです。
汁も全部飲まないで、鍋のまま冷蔵庫に入れれば、次の日また使えますし、洗わないで済みますので、時間と体力と気力の節約になります。
ちなみに、キムチは「辛いもの」に含まれますので、控えてくださいね。以前、「白菜食べてます!」といって、キムチを積極的に摂っていた患者さんがいました(笑)
まとめ
白菜は、腸の老廃物を取り除き、便秘を解消、「熱」を冷ましてくれるので、アトピー性皮膚炎の方にはおすすめ食材である!!
それからもう一つのおすすめ食材は、「キャベツ」です。
こちらも葉物野菜。中国名では「洋白菜」と呼ばれています。
キャベツは、「五臓六腑の機能を調節する」と言われていて、とくに消化を促す作用が強いのです。
栄養素を見てみると、胃腸の粘膜に良いビタミンUがあります。
粘膜の再生を助ける効能があり、市販の胃腸薬の重要成分です。
「キャベジン」とくれば、「キャベジンコーワ」が有名ですが、この「キャベジン」はビタミンUの別称です。
ビタミンUの「U」は、「ulcus」の頭文字で、潰瘍の意味があります。つまり潰瘍を防ぐビタミンということだそうです。
キャベツのパワー、偉大です。
というか、このことを東洋医学が既に知っていたことが驚きだと思いませんか?
キャベツよりも先人の偉大さに恐れ入ります(^^♪
というわけで、ビタミンKとあわせて、胃・十二指腸潰瘍の予防に役立ちます。まさに自然の胃腸薬と言えますね。
それから食物繊維も多く含まれていて、便秘の予防や整腸作用にも効果があります。
アトピーを治す上で、いかに便秘を治すか?は大きな問題です。白菜と合わせてたっぷり、ではなく「よく噛んで」食べるようにしてください。
ちなみに、ビタミンUは水に溶けやすく、熱に弱いので、鍋やスープにして飲みましょう。
また、千切りにするときは、先に葉を洗ってから切った方が、栄養素を逃がしにくいそうなのでそういった工夫も必要です。
アトピーという皮膚を治すためには、先ず胃を治す。これが治療の鉄則です。食べれば食べるほど良いというわけではありませんから気を付けてくださいね!
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