「自分では以前より調子よくなってきたと思ってるんですけど、『親からは首が赤い』と言われました」
とおっしゃった方。
それに対して、
私「顔の方はなんて言われます?」
すると、
「顔は、最近は『顔が赤い』とは言われなくなりました」
私「ってことは、顔は気にならない程度まで良くなってるってことなんですよ」
患「あ、なるほど」
私「人間って、気になるところしか目に入らないんですよね。だから、『以前指摘されていたところが指摘されなくなった』ということ自体が「良くなっている」ととらえて良いんです。」
患「すごいポジティブ思考ですね(笑)」
私「ちょっと屈折してますけど、そういう理解の仕方って大事なんですよね(笑)」
・・・
「ここが良くなったね」と言われるのが一番ストレートで分かりやすいし、言われた方はうれしいんです。
だけど人間の考え方・捉え方の癖として、「気になるとこしか気にならない」「気になるとこだけ気にしてる」「一つ気にならなくなったら次の気になる場所を探してる」っていう特徴があります。
なので、「首が赤い」と指摘されたとしても「じゃあ、まだ変わってないのか、自分が良くなったと思ったのは気のせいなのか?」って考え直す必要はないんです。
「まだ首が赤い」といわれたら、
「じゃあ顔はイイのね」
ととらえれば済む話。
これは図々しいポジティブ思考でもないし、屁理屈でもありません。
ただの「事実」です。
もし、これを読んでいる方で、自分ではなく、自分の家族や身近な人がアトピーだとしたら、自分がその方に対してどういう声をかけているかを振り返ってみてください。
あなたの何気ない一言が治りを遅くさせているかもしれません。ストレスをかけているかもしれません。
あなたの大事な人がいつまでも治らないのはもしかしたら、あなたの声のかけ方にあるのかもしれませんよ(怖っ)
逆に言うと、あなたの声掛け一つで、どんどん良くなる可能性があります。
「言葉づかいで人生が変わる」なんてタイトルの本がよく本屋で平積みされていますが、ああいうのは一理あるのではと思います。
自分が発した言葉は、確実に相手に影響を与えます。良かれ悪しかれ必ず響いています。
「悪気はない」
「ただの感想を口にしただけ」
たったこれだけのことが、恐ろしく深いところまで影響します。
たとえ家族であっても独立した生命体。
「自分の子供だから」「家族だから」といった理由だけで、言葉遣いをないがしろにしていい理由にはなりません。
言葉は言霊です。
「魂」なんてものがあるのかないのかは知りませんが、それくらい人間の内面の奥深くまで、自分が発した言葉は相手に届きます。
ご家族・身近な方はそういうつもりで声をかけてあげてください。
大切な人の魂、傷つけてませんか?