私「調子どうですか?」
すると、
患「変わらないですね」
と答えが返ってくる。
しばし、身体を眺める。
皮膚を見ると、赤みが減っている・・・むくみも減っている。
内心「良くなっているな」との思い。
そこで、さらに問いかける。
私「以前のような、奥からこみあげてくるようなかゆみは減ってたりしますか?」
患「あぁ、、そういえば、そうですね、それは減ってきていますね」
私「今はもっと表面的で、突っ張っていて、乾燥するようなかゆみなんじゃないですか?」
患「はい、そうです。・・そうですね、確かにそういう意味では良くなってきてますね」
私「そうですか」
患「以前は、ふろ上がりとか汗かいたときに、どうしようもないかゆみがあったんですが、それは今は無くなってますね」
・・・
とまあ、こんな感じのやり取りがありました。
「変わってない」というのが、どこへフォーカスされているのか?を知ることはとても重要です。
「痒いか痒くないか?」で言えば痒いままで「変わっていない」のですが、「奥からこみあげるようなかゆみ」から「表面的な乾燥した感じのかゆみ」になっているので、そういう意味では「変わってきている」ということになります。
このことをご本人が自覚できた、ということがとても大切で、今後の経過でそれが大きく活きてきます。
こういったケースは本当に多いので、術者がいかに患者さんの体をしっかり見ることができるかがカギになってきます。
せっかく良くなっているのに、そこを見逃してしまってはもったいないです。
「色々取り組んでいるけど、今自分がどういう状態なのかわからない」
「今やっていることが自分に合っているのかどうかを知りたい」
こういう悩みがある方は、ぜひ、しっかりと身体の状態を把握してくれる方と二人三脚で取り組むのが良いと思います。