アトピーの人は夜中にかゆみが悪化し、眠れない
アトピー症状で厄介なのが「眠れない」ということです。
「昼間は平気なんですけど、夜になるとかゆくて目が覚めてしまうんです」
こんなやり取りが毎日繰り返されています。
人間にとって、睡眠というのはとても大切なものです。
私が臨床でとても重要視しているのがこの「睡眠」です。
眠れるか否か?
眠れないとアトピーの改善は難しいのです。
眠れるようになると、改善スピードがグンと上がります。
いかに眠れるようにできるかが、腕の見せ所というわけです。
ただ、そうはいっても、毎回100パーセント、1回の施術でその日のうちにぐっすり眠れるかというと、そううまくはいかないものです。
そこで大事になるのが、「情報」です。
現状がすぐには変わらなくても、知ることで安心を得られるからです。
安心を得て、納得することで、「待つ」ことができるからです。
待てる人ほど良く治ります。
夜中にかゆみが強くて眠れない!その答えの一つは副腎皮質ホルモン(ステロイド)にある
というわけで、今日のお題はこちら
「なぜ、夜中にかゆみが増えるのか?」
です。
早速答えを言いますね。答えは
「ステロイドホルモンの分泌量が夜中に一番減ってしまうから」
です。
アトピー性皮膚炎といえばステロイド、というくらい知らない人はいないと思いますが、ステロイドというのは体内でも作られているんです。
副腎皮質ホルモン、コルチゾールなんて呼ばれています。
で、これがしっかり分泌されているときっていうのは比較的かゆみが楽なんです。
その、体内で作られるステロイドが、いつ一番分泌されてるかっていうと、午前7時頃なんです。
「夜中全然眠れなくて、やっと明け方になって眠れました」
ということはよく言われるのですが、明け方になって眠れる理由の一つがこの、ステロイド分泌の時間帯と重なるからです。
大体朝4時頃からは分泌量が多くなってきます。
図を見て頂くとわかりやすいですね。血中の副腎皮質ホルモンの日内分泌量を表しています。
眠れない時間帯というのは分泌量が少ないし、
眠れるようになる朝方は、分泌量が増えているのがわかると思います。
7時頃が分泌のピークになっています。
ここであなたにお願いです。
「ステロイドの分泌が多くなるツボに鍼してくれませんか?」
なんてことを、言わないでくださいね(笑)
そんなお手軽なこと、出来てしまったらさ、苦労は、ないのよね。。